マインドフルごはん

季節の味や各地の特産物を使ったお料理を紹介します。

冬は常夜鍋でマインドフルに

 

毎晩食べても飽きないところから”常夜”鍋(じょうやなべ、じょうよなべ、とこやなべ等)と名付けられたそうです。



お鍋は、なんの具材でも美味しくなってしまう素敵な料理。

寒い日には食べれば体も暖かく、簡単に栄養も取れるし大活躍ですね。

 

今回は、「常夜鍋」をご紹介します。

 

具材は、ほうれん草、豚しゃぶ、豆腐だけ

鍋の汁もシンプル優しい味わいですから、こころに静けさが欲しい時におすすめのお鍋です。

 

冬のほうれん草は、葉の色も濃く茎が太くてあまいものが出回ります。

ほうれん草の味そのものを堪能するのにぴったりな常夜鍋

 

一度にほうれん草ひと束をぺろりと食べてしまえるほど、

このお鍋に惚れ込んでしまいました。

 

今回使用する材料はこちらです。

今回は「茅乃舎」さんの昆布だしを使用します。酒は普段使っているもの。

 

 

【材料】 2人分

豚薄切り肉(しゃぶしゃぶ用) お好きな量

ほうれん草          お好きな量

絹ごし豆腐          1/2丁

昆布だし【A】           2袋

水   【A】         800ml

酒   B          50ml

 

※レシピも茅乃舎さんのものを参考にしています。

www.kubara.jp

 

鍋に【A】を入れて、沸騰してから2、3分かけて煮出します。

 

鍋はオイゲン(2〜3人用)を使用。鉄鍋を使うと水がまろやかになりますよ。素材を味わう常夜鍋にはぴったり。

 

煮出したら、昆布だしのパックを取り出して、酒【B】を入れます。

 

このタイミングで鍋を火から下ろします。

 

昆布だしパックの中身は、後で鍋に入れますので捨てません。

 

 

茅乃舎さんのレシピでは、酒は水と昆布だしと一緒に煮出します。

 

レシピ通りに水、昆布だし、酒と一緒に入れて火にかけて食べていましたが、

お酒の香りが残っているのが好きなので、このタイミングで入れました。

 

何度か作ると自分好みの味がわかってくるので、ご自身でお酒の量など調整して楽しんでみるのもいいですね。

 

火から下ろした状態に、煮出した後の昆布だしパックの中身と具材を入れます。

 

 

鍋汁にひたすというイメージでしょうか。

 

肉は、火が通りすぎると硬く甘みが減るような気がするので

ひたしすぎに注意しました。

 

ほうれん草は茎の食感が少し残っているくらいで食べると、冬のほうれん草の茎の太さや甘みがしっかりと伝わってきます。

 

この常夜鍋

冬のほうれん草ってこんなに甘いのか」と驚きました。

 

茎が柔らかくなってから食べると、アクもかなり少なく柔らかい風味になり、

いくらでも食べられそうです。

 

 

では器に盛って、いただきます。

 

 

まずお汁そのままで味わった後、ポン酢を入れて食べるというも

素朴な味のお鍋ならではの楽しみ方です。

 

そして、素朴なお鍋を華やかにしてくれたのが、

こちらのお椀です。

金沢の茶屋街にある喜八工房さんで巡り合いました。山中塗です。初めは黒、使い込んでいくうちに内側の赤が見えてきて赤になるというお品。今後の変化が楽しみです。

 

材料もシンプルで時間もかからない「常夜鍋」。

 

材料が少なすぎやしないかすぐに食べ終わってしまうのでは、と最初は思いました。

 

すぐ食べ終わってしまわないように、と時間をかけているうちに気がついたら一つ一つを味わってゆっくり食べるようになっていて、お汁まで飲み干していました。

 

食べ終わった後、こころが満たされて気分が落ち着いていることにも気がつきました。普段の食事では感じたことのない体験で、これにはちょっと驚いています。

 

忙しい時、常夜鍋を食べて

心の変化を感じてみるのもよいかもしれませんね。